鳴沢村溶岩洞探索

2020年4月5日、山梨県南都留郡鳴沢村にて溶岩洞探索を行った。メンバーは、米川、林田に加えて体験入会の2名。
前回の弓射塚氷穴の活動日と打って変わって、晴天で残雪もほぼ無く、絶好の探索日和。ふじてんリゾートからの車道でふいに出くわしたトンビがテンを落とすなど、幸先の良い(?)スタートを切った一同だった。

トンビが落としたテン

予め地形図でアタリをつけていた探索候補地に到着すると、さっそく溶岩洞らしき穴を発見。
洞口の大きさは這ってギリギリ入れるサイズ。軽く風が吹き出しているものの、そう長くは続いていないだろうと、装備をすべてデポして入洞してみることにした。

発見した洞口

入ってみると、意外と奥が続いている。洞床はグアノに覆われ、そこに靴の跡が無いことから未探検の洞窟であることがわかる。
しばらく進むとホールがあり、これは案外大きい洞窟なのではと期待がこもる。
さらに進むとまたホールがあり、進行方向へのルートはそこで終わりのようだった。ところが同ホールで下層へのルートを発見し、その先の超狭洞から風が吹いているのを確認した。ここまでで洞口から約100mだった。

スマホやカメラをデポしてきたため、写真が撮れないのを残念に思いつつ、興奮冷めやらぬ一同はこの超狭洞にアタックしてみることにした。
まずは最も体が小さかった体験入会のメンバーがアタックして突破。抜けた先に空間があることを確認したため、次に米川がディギングしつつ突破。さらに林田も突破した。残るもう一名の体験入会メンバーは体が大きく通れなかったため、 超狭洞の手前で待機することとした。

超狭洞の先には高さ5mほどあるホールがあり、さらにその先の狭洞を抜けると、無数の熔岩鍾乳石のあるホールに辿り着いた。絶景に感動しつつさらに奥のルートを探したが、見当たらなかった。この時点で、総延長実に200mほどの溶岩洞である。
超狭洞から先にも支洞らしき穴があったが、待機しているメンバーへの配慮もあり、この日の探検はいったん切り上げ引き返すこととした。
合流後にも熔岩鍾乳石が綺麗に保存された場所を発見しつつ、全員出洞。約2時間半ほどの新洞探検だった。

洞口での記念写真

最奥部に至るまでに多くの狭洞があることから、この溶岩洞は「試練の穴」と命名した。
支洞が発見されれば、300mを超える穴になる可能性もある。全貌を確認するため、改めて探検したい。

(林田 記)