3D測量入門

パイオニアケイビングクラブでは、2020年11月にiPhone 12 Proを使って精進湖口試練の穴を3D測量し、日本洞窟学会の学会誌にもその内容が掲載されました(ケイビングジャーナル第71号)。スマートフォンを使って洞内を3D測量して発表したのは、PCCが国内初かと思います。

3D測量の方法について問い合わせを受けることも多くありますので、こちらのページにまとめたいと思います。

3D測量が可能な機種

3D測量には、「LiDAR(ライダー)」という、赤外線レーザーを使って周辺の状況を立体的にスキャンする機能が搭載された機種が必要です。
Apple社のiPhoneシリーズであれば、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxの4機種がLiDARを搭載しています(2022年2月現在)。
Androidでも複数の機種がLiDARを搭載していますが、PCCでは使用実績がないため割愛させていただきます。

3D測量アプリ(iOS)

PCCで実績があるのは、基本無料の「3d Scanner App」というアプリです。単に3Dスキャンするだけでなく、3Dオブジェクト化したデータをPCに転送することができるので、3Dデータを扱えるソフトウェアでその後の処理が可能です。
ただし、大きな洞窟になるとメモリ容量の都合で一度にスキャンすることができず、何回かに分割してスキャンする必要があります。この時、分割したオブジェクト同士の結合はアプリ内でできず、PCに転送してから別のソフトウェア上で手動で行うこととなります。これは非常に時間がかかる作業です。

一方、実績はまだないのですが、「Polycam」というアプリにも注目しています。こちらも基本無料の3Dスキャンアプリなのですが、分割してスキャンしたオブジェクトをアプリ内で結合することができるようです。もしこれが実用可能な精度であれば、その後の処理が随分と楽になるはずです。

アプリの進化は日進月歩なので、もっと使いやすいアプリがあればご連絡頂けますと幸いです。

3D測量のコツ

(執筆中)

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