PCCでは新洞およびコウモリ穴の再確認を目的として、2025年11月23日(日)、奥多摩・倉沢谷の崖の探索を実施した。コウモリ穴はかつてPCCメンバーが入洞し位置を把握していたものの、現在では詳細な記録が失われつつある洞穴である。
当日の参加者は、臼倉・星宮・亀田・松尾の4名。奥多摩駅から星宮車にて移動し、9時頃に現地へ到着した。林道は落石の多い悪路であり、道中は岩を除去しつつ慎重に進んだ。
現地到着後、クライミング経験の豊富な星宮がロープを設置した。遠景からわずかに確認できる小窪地を目標とし、崖下からアプローチを開始した。


SRT装備を用いておよそ30mを登攀したところで窪地に到達し、内部の探索を実施した。
洞内の状況を、かつて残された「入洞後やや下り斜洞となり、すぐに壁面途中に抜ける。短い洞穴であるが二次生成物が発達している」との記述と一致するため、当該洞窟がコウモリ穴であると判断した。周辺には狭洞が存在していたが、星宮による探索の結果行き止まりであった。また、さらに上部にも崖が続いていたため、新洞探索を兼ねてリードクライミングにより調査を行ったが、新たな洞穴の発見には至らなかった。


その後は全員で懸垂下降を行い、周辺に点在する水穴やモグラ穴の調査に移った。これらの洞内には多量のムーンミルクが確認された。ムーンミルクとは、洞内でしばしば観察される白色でクリームチーズ状の堆積物であり、細菌・藻類などの微生物作用を受けて形成されると考えられている、きわめて興味深い生成物である。また、モグラ穴には狭洞が続いている箇所もあり、今回は時間の都合で十分な調査ができなかったものの、今後再度の探索を検討したい。



17時頃に活動を終了し、速やかに下山した。紅葉に包まれた倉沢谷での探索となり、コウモリ穴の再確認という目的を達成できた有意義な行動であった。ケイビングの探究心をあらためて刺激する一日となった。
(松尾 記)