豆焼沢・瀧谷洞探検ケイビング

PCCでは、瀧谷洞研究のためのルート整備、ルート確認を目的として2022年7月9~10日(土・日曜日)埼玉県豆焼沢にある 「瀧谷洞」にて、ケイビングを行いました。

参加メンバー 5名
L 濱田、SL 内田 、臼倉、白石、飯島(桂)

16時30分 第1洞口より入洞。

梯子箇所のルート整備開始。
前回の活動で撤去した梯子の、壁に残った木と、最初のホールに落下した木を回収する。
SRTロープ箇所のボルト追加は次回に延期とする。

男岩、女岩を見に行き、メインルートを抜ける。

18時30分 下のエンジェルホールのルート整備開始。
ラダーを回収し、SRTロープを設置する。

下のエンジェルホールを登ると真っ白で綺麗な水溜りがある。

20時20分 下のエンジェルホールから大斜洞を目指す。
狭い箇所が多く荷物移動が大変。
入口が分かり辛く探すのに時間がかかった。
狭いルートを抜けたら、チムニーを真上に登る。

21時50分 大斜洞に到着。
素晴らしい景色が広がる。
濱田がリギングし、大斜洞へ下降する。

大斜洞の登りも急なのでロープを張る。

22時50分 深さ70mの悪魔のクラック入口に到着。
支点のボルトがある位置は、悪魔のクラック入口をトラバースで移動しなければならない。
濱田が躊躇なくトラバースする。
強すぎる!
さすがにロープを張っても怖いので。トラバースの途中から上に巻くようにロープを張ってもらう。

下降開始。
濱田がリギングし、後続も続く。
50mロープを使用したがトラバースに張った事もあり、途中でロープを足した。
35mの狭いクラックを一気に下降するその景色は、名前の通りまさに悪魔のクラックだ。
また上部からの落石も頻発し活動にはかなり注意が必要である。
滴下水も多く、雨のようだった。

下降でトラブルがあったメンバーも居て、全員が下降した時点で1時30分だったのと、寒さの限界を超え低体温症が心配なのと、帰りのSRT時間を考え、悪魔のクラック最深部の静寂の池に行くのはやめ、ここで登り返す事にした。
びしょ濡れになるのでロープ回収は一気に引き上げようと思ったが、下でスタックしてしまい、濱田が回収しにまた下降する。濱田は悪魔のクラック35mを2往復した事になる。

トラバースは帰りは下りになるのでやや難しい。
1名落ちたがロープのおかげで助かった。

7時 第一洞口出洞。
洞内活動が14時間30分となった。
一気に沢まで下降し川で装備を丸洗いする。
白石はそのまま沢でハンモック泊。
他メンバーはABCに戻り宴会をし就寝。
2時間程の仮眠を取り、下山。

ルート整備と長めのSRTが多く待ち時間が長かった。
メインルートでは汗だくになり、大聖堂から一気に冷え、汗冷えする。
エンジェルホールからずっと滴下水に悩まされ、奥に行けば行く程、増えていく。
悪魔のクラックではSRTで容赦なく首や手首から水が入り全身、びしょ濡れになった。
寒く濡れる瀧谷洞では常に低体温症のリスクが伴う。
インナー対策が万全のつもりでも、瀧谷洞ではなかなか通用しない。
まだまだ工夫が必要なようだ。
また、他ルートより難度も高く体力、技術、スピードが必要だ。

途中までとなったが、ずっと憧れていた悪魔のクラックに行けた事、瀧谷洞の奥深くに行けた事、素晴らしい体験が出来た日だった。
特に大斜洞と悪魔のクラックの景色は忘れられないものとなった。

そして濱田さんや、ここを探検してきたPCCの先輩達の凄さを改めて実感する。
悪魔のクラックは本当に素晴らしくそして怖い場所だった。
瀧谷洞にはここより難度の高い場所がまだまだある。
瀧谷洞、凄すぎる!

注意!
豆焼沢・瀧谷洞は、一般の方の入洞が禁止されています。

(臼倉 記)