大久保の風穴練習ケイビング

1984年8月3日(金)~5日(日)。クラブの親睦を兼ねて、2泊3日の探検+小旅行を行いました。目的地は茨城県日立市の大久保の風穴と、その近くの海水浴場です。参加者は芦田、小谷野、白幡、深田、細山、村井の6名でした。
 第1日目。3日の晩に上野駅に集合。みんな、仕事疲れの色が隠せない様子で蒸し暑いホームにぐったり。なんと上野を最終列車で出発。その日は水戸駅の通路で泊まるという最悪のパターンでした。通路では寝るに寝られず、やけくその徹夜トランプ大会。初日から地獄の思いでした(スケジュールを組んだ芦田を恨むことしきり)。
 第2日目。日立多賀まで常磐線を北上。駅から徒歩40分で大久保の風穴に到着。この洞窟は、全長約450mの横穴に、縦穴もある鍾乳洞です。そのため、PCCは10mのラダーを3本用意してきました。洞口は地下水流出口(車道と同レベルの右上斜面にあります。
 いよいよ入洞開始。洞口から約40mほど行くと広いホールになります。その先には第1の縦穴と第2の縦穴が続いています。ここではラダーを2本連結して、一気に降下しました。さらに、その先に第3の縦穴があり、ここで3本目のラダーを使用。しかし、その先は水没しているので、今回はそこで断念しました。水没部の上部支洞は迷路状となり、各部へ通じているようです。ここで50cmの石柱を確認しました。撤収の時に、第1の縦穴では、日本大学探検部の方々に安全確保をしてもらい、無事出洞しました。やはり、これからはPCCでも、縦穴は避けて通れない課題のようです。これを械会に次回はぜひ奥多摩の玉の内鍾乳洞や奥秩父の向かい谷鍾乳洞、高岩洞にも挑戦してみたいものです。
 こうして無事、探検も終わり、次はいよいよ海水浴です。場所は福島県いわき市豊間(とよま)の海水浴場。まず地元の温泉で探検の泥をおとしてから平(たいら)駅で借りたレンタカーで一路海へ。その夜は小名浜の三崎公園でオートキャンプとなりました(花火大会やら宴会?やらと、夜の更けるのも忘れてドンチャン騒ぎ。困ったものです)。
 第3日目。午前中、海水浴を楽しみ、それから海食洞や防空壕?を探勝。山奥の温泉(まさに秘湯の旅!)と実に盛り沢山の旅行となりました。そして、その日の晩に上野駅で解散すると、みな、それぞれが充実した(?)疲労感と思い出を胸に、家路についたようです。
( 村井 記)