PCCでは、瀧谷洞研究のための洞内3D測量、ルート探索、ルート確認、雨量-水位相関の調査を目的として2025年4月20(日)瀧谷洞にて、ケイビングを行った。
メンバーは、L今野、SL川崎、小竹、臼倉の4名。
朝6時頃に出発し、9時ごろABC着。瀧谷洞シーズンインということもあり、アプローチは余裕を持ったペースで行った。
今回の処女の池にカメラと測定器を設置し、水位と雨量の相関を調査することを主目的としている。
なお、装置の設計や事前の段取りはすべて小竹が行った。
仕組みは計測装置として、水面にウキのようなものを設置し、トレイルカメラで定点観測。
後日撮影データの日付とその日の天気(雨量)を確認し、相関関係を調査する、というものである。

第三洞口から入洞。温かくなってきた外とうって変わり、水流沿いを進むとヒヤリと肌寒い。
精鋭メンバーがそろっているため、SRTも早く、10時頃には目的の処女の池に到着した。
早速水位を確認すると…穴の上に空間が開いているのを確認できた。「これは潜らなくても向こう側に行けるチャンス!」と今野は意気込み、主目的の設置が終わり次第飛び込んで行こう、とこの時は考えていた。

まずは小竹と現地の状況を確認しつつ、計測装置の設置場所を検討する。
元々打ってあったボルトを活用することで、当初の計画よりシンプルに設置することができた。
微調整を重ねて、11時ごろには計測装置の設置が完了した。


続いてトレイルカメラの設置場所である。位置的には反対側に設置したいが、ナチュラルで取れそうな場所はなく、石灰でドロドロで母岩が見えなかったため、ハンマードリルで表面の石灰をはつり剥がす。ちょうどいい場所に母岩が露出したため、ボルトを1本使用し、カメラを設置。
自由雲台により画角を調整し、12時ごろにはすべての設置が完了した。


到着から2時間経過し、滴下水によりすっかり体が冷え切ってしまったため、今野はこの頃には処女の池の先を見に行く気持ちも意気消沈してしまった。
手を池に入れると体感4度ぐらいで、これは全身つかるなら5㎜ウェットが必要だと思った。
後日、突破者の林田から話を聞くと、着替えを余分に用意して、体が温まっているSRT登ってすぐアタックする必要があるとのことだった。次回は準備して再挑戦したいと思う。
全員体が冷え切ってしまったのと、時間も迫ってきていたため出洞を決意。
川崎はSRTで下りながら3D測量を行い、臼倉はそのサポートに残った。
今野小竹はそのまま出洞し、第三洞口付近からABCまでを測量し、黎明の間との距離感を調査することとした。
これは以前芦田会長が言っていた、「ABC奥のがれきが積もったところが、掘ってもがれきが降ってくる為、黎明の間のどこかとすり鉢状につながっているのではないか?」という仮説を検証するためである。
後日小竹がつなげてみると、想像以上にABC-黎明の間は離れていることが分かった。ディグしてもつなげることは難しそうと判明したほか、轟川がABC下につながっていると仮説を立てると、黎明の間下あたりの水流沿いに大空間があるのではないか?と期待できそうな結果となった。

どのようなアプローチが考えられるのか、こちらも検討し、調査を進めたい。
(今野 記)