平原の隠れ穴調査・七久保の道穴測量・新洞探索

2022年1月30日、PCCはとある学術調査のため、群馬県多野郡神流町平原にある青倉川周辺の調査を行いました。メンバーは、林田、柏木、須藤、濱田、今野、小竹、池田の7名。

まずは七久保の道穴の測量と、同時に周辺の新洞探索を行いました。
測量は小竹、林田が行い、柏木が周辺の調査、須藤、濱田、今野、小竹が新洞探索に向かいます。

七久保の道穴は10メートル程度の洞窟です。小竹が一番奥まで入り、そこから3D測量を開始します。以前の試練の穴の時と同じように、iPhoneのLiDARを使った3D測量ですが、洞窟の規模が小さいこともあり10分もしないうちに3D測量が完了しました。iPhone 12 Proのメモリ容量的には、この規模の洞窟であれば一度のスキャンですべての測量が可能なようです。
その後、既存のレーザー測距器とコンパスを使った測量を行いました。こちらは30分以上の時間がかかりました。いかに3D測量が効率的かがわかります。

同時並行の新洞探索では、八倉峠に向かう沢の右岸側で数個の小規模な洞窟を発見したようです。うち一つは時間切れで中に入っておらず、今後の調査に持ち越しです。

探索班が活動している間、林田、柏木、小竹、池田の4名で平原の隠れ穴に向かいました。沢が凍っており危険度が高かったため、50mロープを出してアプローチしました。
ところが、驚いたことに、平原の隠れ穴の洞口が土砂で埋まってしまっていました。どうやら台風などにより、洞口周辺で小規模な土砂崩れが発生したようです。
小さくなってしまった洞口自体は確認できるのですが、人が入れるサイズではありません。手持ちのハンマーで掘り起こせないか試してみたのですが、土砂自体が凍っており歯が立たなかったことから、調査は春以降に持ち越しです。

その後探索班と合流し、ランチ休憩をとった後、平原の隠れ穴上流の探索を行いました。計4班に分かれて行動したのですが、林田が導入したデジタル簡易無線が威力を発揮し、効率的な探索活動となりました。
上流の地質は基本的にはチャートであり、大規模な石灰岩の母岩は確認できなかったものの、ところどころ混じった石灰岩に小さな洞窟を発見することができました。

今回の探索の結果は、学術調査の一環として活用される予定です。どのような研究結果となるのか、大変楽しみですね。

(林田 記)