トウバク沢洞窟探索/ 十々六木洞窟探索

 1999年10月9日(土)、晴れ。埼玉県秩父郡大滝村の滝川豆焼沢トウバク沢と十々六木(とどろき)にて洞窟探索を行う。参加者は芦田、内山の2名。
 予定通り8:30に駐車場駐車場に到着。着替えをすませ、9:00から探索を開始する。
 この日の計画ではトウバク沢支流の探索がメインであったため、まず目的の支流を目指すことにした。途中、以前より知られていた右岸側の水穴の前を通る。旧流出口があることを期待して山腹を少し上ってみるが、石灰岩の母岩もなく空振りに終わった。
 再びトウバク沢沿いを歩き、ようやく目的のトウバク沢支流の出合いに到着する。ところが、支流に入ってすぐのところが上下二段の滝になっていた。一段目は問題なく進めそうだが、二段目は少したいへんそうだ。しかも、ここまで来るのに石灰岩の転石もなく、洞窟があるような気配がない。結局、トウバク沢に石灰岩の露岩はないという結論を出して、駐車場に戻ることにした。
 午後を回ったころに駐車場に到着。帰るには時間が中途半端だったので、ほかの場所を探索することにした。まず、車で10分程移動した。用意してあった資料によると、その辺りには沢と平行に石灰岩体が走っているはずだった。車を降りて石灰岩の転石をしばらく探すが見つからなかったので、その日はあきらめた。
 今度は明大地底研の資料にある十々六木洞を探索することにして、とりあえず大滝道路のループ橋駐車場まで車で移動する。駐車場にて辺りの山々を目視すると、石灰岩と思われる露岩がいくつか確認できた。そのうちの1つを探索することにして、10分ほどループ橋を歩く。
 山下には民家があり、その家の持ち主らしき夫婦がいたのでヒアリングをしてみると、昔から十々六木に住んでいるが、十々六木洞はもちろん、ほかの洞窟の話も聞いたことがないとのことだった。その辺りでは上の石灰岩の露岩のことを「白岩」と呼んでいるらしく、山の裏に岩屋があるのは聞いたことがある、という情報も得た。
 その後、民家脇から山を登る許可を得て露岩を目指す。石灰岩の転石の量が多い。期待を抱きながら岩壁に取りつき、露岩下部を中心に穴を探すが、洞窟と呼べるようなものは見つからなかった。時間も遅くなっていたため、一通り調べた後、その日の探索を終了として山を下りた。
 結局、この日は何も発見できなかった。

※この日の最高高度は、11:46の1,520mであった。

(内山 記)