石舟沢鍾乳洞第9次測量/練習ケイビング

1998年9月26日(土)、埼玉県秩父郡大滝村(現秩父市)中津川支流石舟沢の石舟沢鍾乳洞で第9次測量及び練習ケイビングを行う。参加者はPCCより芦田、廣瀬、山西の3名、江戸川ケイビングクラブより後藤聡氏、NTC洞窟探検隊より小山啓介氏、本田真理氏の2名、FADVENより波多野里香氏、松澤亮氏の2名、夏目道生氏の計9名。
 8時55分、車止めを出発。あいにくの雨模様の天気のため、作業道がひどく滑りやすくなっていて危険であった。そのため石舟沢鍾乳洞に到着したのは40分後の9時35分であった。第1洞口前がある石灰岩壁のオーバーハング下で入洞準備をする。
 9時50分。まず最初にコウモリの生態調査のため、夏目氏が第2洞口から先に入洞する。その15分後、測量班と練習ケイビング班も第2洞口から入洞する。夏目氏と合流し、コウモリの説明を受ける。夏目氏は出洞。
 その後、両班とも赤龍の間から洞口ループ支洞上層を回り、石畳ホールから水系沿いに白龍滝ホールに入る。連日の雨のため洞内の水流は大幅に増えており、白龍の滝は瀑布の勢いが最大になっていた。全員がずぶ濡れになりながら滝を登り、青龍の泉まで行く。
 ここから廣瀬、山西、後藤氏の3人が測量ポイントのチェックのため別行動。残りの5人で黒龍の顎に向かい、コルク石を見学。そのまま洞奥ループ支洞を抜けて最奥部に向かう。その後ショートカットルートを通過して天井部ルート付近で昼食をとる。
 昼食後、測量班は測量を開始。練習班は天井部ルートの探検した。天井部沿いのルートは途中までは行けるが、ちょうど白龍の滝の上付近より洞幅が広がり、それ以上進むのは危険が大きすぎる。他のルートを探したところ、洞口方面に向かって左側に超狭洞があった。しかし、現状では入洞不能で、ディギングをすれば入洞可能になると思われる。
 練習班は第1洞口より出洞し、石舟沢鍾乳洞の対岸にある石舟沢の風穴第1洞と第2洞に入洞する。このとき両洞の間に埋没洞口を発見し、ディギングして入洞したところ、奥行き10メートルほどの洞窟であった。行き先はずっと続いているがディギングをしないと入洞できないので、次回の課題とする。一応「石舟沢の風穴第3洞」と命名した。そして、出洞後、石舟沢の水穴に移動して、入洞する。
 15時に石舟沢鍾乳洞の第1洞口前に戻ると、測量班も出洞してきた。今回の測線延長はショートカットルートの20数メートルであった。水平クラックルートの測量は今回もできなかった。
 15時10分下山開始。帰り道、雨足がひどくなり、やはり40分ほどかかって、15時50分ごろ車止めに到着した。16時15分、現地にて解散後、芦田、後藤氏、廣瀬、松澤氏、山西の5名は秩父の野中会員宅に向かい、休息をとった。
(芦田 記)