1994年7月3日(日)、埼玉県秩父郡大滝村大血川支流向かい谷の大血川新洞で第7次探検ケイビングを行なう。参加者は芦田、濱田、原田、廣瀬の4名。
今回の大血川新洞探検ケイビングは前回の練習ケイビングで発見した本洞最奥部の超狭洞をディギングして突破することを目標に行なわれた。
ディギング予定の超狭洞は上に向かっているため、作業には慎重さが求められた。危険を回避するため、崩れそうな岩から排除し始めた。そして、1時間ほどで人がぎりぎり通れるほどまで広げることができ、上層ホールに抜けることができた。しかし、そのホールから続くルートが見当たらなかった。大血川新洞としては大きなホールだったが、鍾乳石も何もないただの崩落ホールだった。
しかたがないので、以前から気になっていた水流が流れ込んでいる支洞のディギングを行なうことにした。前回、入洞したときに溺れそうになった経験から、まずは水流部の上流に堰(ダム)を造成し、水の流れを別の穴を変更した。その後、支洞に入洞して、ディギングを行なった。久しぶりの葡匐前進のディギング作業となった。洞床の砂を掘り下げながら、5mほどディギングを行なった結果、四つんばいで進める水流部に出た。
その水流部は3つの水系が合わさっているため、その水量は瀧谷洞の2倍はあるように見えた。洞床から天井までの高さの3分の1が水流だった。下流方面は若干狭洞になっていて、水がなければ入れるが、これほど水が流れている状態ではとても入洞できそうになかった。無理に入洞すると、自分自身が栓になって溺れてしまうかもしれない。上流方面はなんとか進めるが、しばらく行くとサイフォンとなって水没してしまいた。というわけで、こららのディギングの成果も今一つといったところだった。
(芦田 記)