稲村岩第1次洞窟探索

 1985年12月1日(日)。晴れ。東京都西多摩郡奥多摩町日原の稲村岩で洞窟探索を行う。参加者は廣瀬、深田の2名。
 稲村岩は日原の象徴と言われる特異な石灰岩峰であり、小規模ながらも数本の洞窟が確認されている。しかし、それらは稲村岩の北面に限られ、南面では、まだ1本も発見されていない。そこで、今回は稲村岩の南側を中心に洞窟探索を行うことにした。
 まず、午前中は南壁に沿って、沢から尾根筋まで探索を行った。その結果、尾根近くの崖下で2つの洞口を発見した。右の洞口は人が、かがんで入れるぐらいの大きさで、奥行きも10m程度。二次生成物は、ほとんど見られない。
 また、左側の洞窟は、洞口が高さ2m、幅3mぐらいで、人が楽に入れる大きさであるが、入口から約5mで行き止まりとなる。しかし、その下の方に15×20センチぐらいの隙間があり、そこから奥を覗くと、かなり広い空間が確認できた。もし、ここを突破することができれば、大きく伸びる可能性がある。しかし、ディギングするには、時間がかかりそうだったので、その作業は次回に譲ることにした。
 午後は尾根を越えて、稲村岩の北側の方もざっと探索を行ってみたが、特に成果はなかった。
(深田 記)