豆焼沢・瀧谷洞探検ケイビング

PCCでは、瀧谷洞研究のためのルート整備、ルート確認を目的として2024年4月13日(土)〜14日(日)埼玉県豆焼沢にある 「瀧谷洞」にて、ケイビングを行いました。2024年最初の瀧谷洞の活動です。

参加メンバーは、L濱田、SL林田、今野、川崎、小竹、白石の6名。当初参加予定だった臼倉は腰痛のため欠席。残念。

4月13日、山中湖方面への新歓渋滞に巻き込まれつつも出会いの丘へ到着。濱田、小竹は先に登り始め、後発隊とはABCで合流しました。

以前の探検時はMルートが途中でわからなくなり敗退したため、今回は大ベテラン濱田のガイドのもと、上の洞口〜大聖堂〜Mルート〜下の洞口というルートで、途中下の大滝最下部に寄り道する活動となりました。

18:00に入洞し、大聖堂まではいつもどおりのルートなので黙々と進む。放水路に入ってからは、前日が雨だったこともあり滴下水が激しめ。この時点で体が濡れ始めてしまい、メンバーによっては冷えを感じてしまう状況でした。

Mルート上部のリギングは川崎が担当し、ゆれる階段の場所もしっかり確認しました。リギングの始点となるリングボルトがかなり錆びていたので、次回以降の活動でボルトを打ち直したいです。

そして、通常はゆれる階段で下降するところ、降りずにそのまままっすぐ行ってみることに。川崎と濱田が先行したが、どうやら徐々に下降することとなり、結局は下層に合流してしまうようでした。

ゆれる階段を下降してから、一旦洞口とは反対方向に進むと、水たまりを突っ張りながら四つん這いで越せる通路があり(林田はここを普通に歩いてしまい登山ブーツの中まで浸水)、突きあたりにロープで下降できる場所が。ナチュラルプロテクションで30mロープを固定して下降(実際の下降距離は数m程度)、さらにその先のホールにも40mロープを垂らして下降(実際の下降距離は10m程度)すると、下の大滝の最下部に到着しました。滝からの細かな水滴が舞っており、ここでもじっとりと濡れてしまいました。

登り返して今度はMルート下部を水流沿いに進み、前回敗退した-2の小滝の先の小ホールまで到着。前回はここでさらに下のルートと同一レベルのルート(覗き込んだ先にスリングが残置されている。1枚目の写真参照)の2方面を確認したのですが、どちらも高低差があって危険と判断し撤退しました。実はここで1〜2段ほど登れるルート(2枚目の写真)があり、正解はそちらでした。

その後はところどころ記憶にある景色を見ながら、メインシャフト〜獣骨ホールへ。メインシャフトのSRT支点のマイロンが3つとも錆びていたので、このあたりも次回以降の活動で修復したいです。

獣骨ホールでは片側が切れていたラダーを回収し、バックアップ用のロープを新たに残置しました。ここでの待ち時間も長かったため、低体温症になる前に順次出洞。途中小竹が轟川で尻もちをつくなどのアクシデントもありつつ、午前2:00〜2:30ごろ全員が無事に出洞しました。

その後今野と林田は河原でハンモック泊、濱田、川崎、白石はABC泊、小竹は嶺鳴の間で洞内泊と思い思いに過ごし、11:00から下山開始。ハンモック泊はかなり快適でした。

小竹は早めに起床してしまったようで、朝の時間を使ってABC残置の発電機を軽く解体してくれました(今度余裕があるときに持って帰りたい)。

疲労困憊かつ今回使用しなかったドローンを担いでいた小竹は濱田とともにゆっくりと下山、残りのメンバーは先に下山することとし、ABC解散となりました。

今回の探検では、Mルート以降の下層部のルートを再確認でき、ガイド可能なメンバーが増えたことが大きな収穫でした。また、特に雨が降った翌日は下層の滴下水や轟川の水量が多く、冷えによるストレスと、待ち時間の長さがそれを助長することを改めて学びました。より安全に探検するために、個人装備の見直し(ファイントラック社のドライレイヤー+フラッドラッシュ+レインウェアが推奨)と、SRT・リギング技術の向上による待ち時間短縮が必要ですね。

(林田 記)