後山川片倉沢洞窟探索

 1987年3月1日(日)。晴れのち雪。山梨県北都留郡丹波山村の後山川支流片倉谷で第1次洞窟探索を行う。参加者は芦田、白幡、深田、松本の4名。
奥多摩の小袖鍾乳洞と青岩鍾乳洞を結ぶライン上に、まだ他にも石灰岩体があるのではないかという推測にもとづき、小袖鍾乳洞の裏側にあたる片倉谷で洞窟探索を行う。
 林道から30分ぐらいは、沢すじに石灰岩はほとんど見られない。沢が二手に分かれ、右へ本流を少し上がったあたりから、ようやく小さな石灰岩の転石が転がるようになる。さらに30分程で石灰岩地帯となり、再び、沢が左右に分かれる。右側のまっすぐ続く方が本流だったが、左側は大小多数の石灰岩が沢を埋めつくしていた。そして、右岸側が石灰岩の崖で、ずっと続いていた。
 その断崖に沿って探索を行ったが、不思議なことに洞窟どころか溶食形態ひとつ見つけることができなかった。一方、本流側では少し行った右岸の上方に5mぐらいの横穴を発見できたが、それだけであった。あとは沢の分かれたあたりに洞窟とは言えないような溶食形態があるだけだった。
 残念ながら、今回の片倉谷での洞窟探索は大きな成果を得ることができなかった。
(芦田 記)