豆焼沢・瀧谷洞探検ケイビング

PCCでは、瀧谷洞研究のためのルート整備、ルート確認を目的として2024年5月25日(土)〜26日(日)埼玉県豆焼沢にある 「瀧谷洞」にて、ケイビングを行った。

メンバーは、L濱田、SL林田、白石、飯島の4名。臼倉は腰痛のため大事をとってお休み。

25日16時すぎに入洞し、まずは最初のホール上へのSRTルートを整備。前回のルート整備活動で整備した箇所だが、フィックスだと通過に時間がかかってしまうため、今回ディビエーションに変更した。結果通過が容易になり、時間短縮につながった。

メインルートのコウモリの糞にはカビの菌糸のようなものがみられ、グアノゾーンはいつにも増して匂いがきつかった。

林田が先行して下のエンジェルホールのSRT支点を再構築。ナチュラルプロテクションで支点を取るように変更し、登坂時にロープが岩に当たらないようにした。支点には240cmスリングを用いて、岩が尖っている部分をハンマーで平らにしたうえで、ローププロテクター2本を使用した。

後続の白石と飯島は三つ子石から大聖堂に向かう途中のルートを間違えてオバQ石までループしてしまった。三つ子石の先は滝の音のする方向に進むのが正解だ。

上のエンジェルホールを登り、左方向に伸びる第一スカイラインへ。30mロープを出し、林田がトップで行く。のぞみの窓の確認をしつつ、その先までロープを張った。のぞみの窓奥の「天上の美園(てんじょうのみその)」は林田と白石が覗くだけして確認した。いつかのぞみの窓を通過して、天上の美園を探検してみたい。
林田はのぞみの窓周辺の3D測量を試みたが、アプリの調子が悪く断念した。恐らく光源が暗かったことが原因のようだ。

第一スカイラインへはチムニーで登れるが、グアノがたくさんあって非常に滑りやすく、白石は二度滑って落ちた。濱田によると昔は全員フリーて登っていたらしく、スカイラインのグアノの量は昔と比較して多かったのではないか、とのこと。

スカイラインには立派な鍾乳石がたくさんあった。次回以降、第一スカイライン奥に第二スカイラインへと繋がるルートがないか確認したい。

のぞみの窓を過ぎてすぐの地点で下降を試みたが、上のエンジェルホールに出てしまったので一度登り返し。その後、下のエンジェルホール奥に下降するのに9mm30mのロープをナチュラルプロテションでとって下降した。このロープは残置。

下のエンジェルホールを降り、大聖堂で小休止した後、放水路からМルートをぬけて下層へ。リングボルトだったMルートの始点には新たにボルトを打った。

水なしの井戸上の7m程のSRT下降箇所が岩付きになっていたため、60cmスリングを使用してディビエーションへ変更。ローププロテクターを一本回収した。

メインシャフトの手前では、あまり通らない上のルートを行ってしまった。林田のみそのルートからメインシャフトへ下降したが、フリーで降りるには少し危険だったため他のメンバーは少し戻り、本来の水流ルートから通過。

メインシャフトのSRTロープ支点の錆びていたGOを3つとも新しいものに交換。また、荷重ポイントを1点から3点に変更したのでより安全になった。
残課題としてSRT用のセルフビレイの支点が錆びたリングボルトとなっているため、今後ナチュラルプロテクションに変更したい。捨て縄3m程度を持参する必要がある。

獣骨ホールでは、今後処女の池までの直通ルートを作るべく、獣骨ホール側に6つのボルトを打った。処女の池側にも母岩が露出している箇所を確認できたため、次回は処女の池側のボルトを打ち、チロリアンブリッジを構築する予定。また、獣骨ホールのSRT支点は環付きカラビナ2枚を使用しているため、今後GOに変更予定である。
なお、処女の池の水位は1ヶ月前より30-40cm程度上がっており、穴は水没していた。

夜中の12時半に出洞し、沢泊ののち下山した。今回は特にバラエティに富む活動で非常に有意義であった。

(白石・林田 記)

注意!
豆焼沢・瀧谷洞は、一般の方の入洞が禁止されています。