PCCでは2021年2月27日に奥多摩にある不老鍾乳洞にてファンケイビングとレスキュー訓練を行いました。参加者は濱田(L)、林田(SL)、臼倉、山田、川崎、白石の6人です。
洞口までは急斜面でアプローチが難しいので、ロープをはり下降しました。2018年の活動では100mで足りましたが、今回はさらに崖が急になっていたためロープを120m使いました。ロープを背面にして腕に絡ませる「腕がらみ」という方法でロープを伝って降りていきます。ハーネスなどの下降器具がない状況で、斜面を下っていくときに安全に下降できる方法です。
20分ほどのアプローチの後、11時30分、洞口発見し入洞。梯子を上るとすぐにチムニーでの登りがはじまります。洞窟の中にはどこまででもチムニーで登っていけそうな垂直の空間がありました。チムニー大好きSL林田は、どんどん上まで登っていきました。
その後、チューブのような支洞を匍匐前進で抜け最奥部を目指します。このチューブもかなり狭く、ここで6人中3人が前進を断念しました。チューブを抜けると、最奥部まで続く斜めのクラック状の通路になります。匍匐全身もできないくらい狭い道なので体を大の字にして、もぞもぞと進んでいきます。クラックを抜けたら最奥部へ続くホールに出ます。このホールへの抜け道が今回の洞窟の最狭箇所です。
狭洞を狭洞と思わない小柄な女性2人が無事突破し、最奥部にたどり着くことができました。日本多大学探検部様のプレートも発見することができました。
洞内滞在時間は約1時間半の小ぶりな洞窟でしたが、チムニーあり、匍匐前進あり充実した洞窟でした。
出洞後、拠点に戻り昼食を済ませたらレスキューの訓練です。初心者を多く迎えたPCCの最近の活動は横穴洞窟メインですが、今後はSRTを用いた竪穴洞窟での活動も増やしていきます。難易度が上がる竪穴活動では全員がレスキューの技術を習得していることが望ましいとのことで、今回は「倍力システム」という引き上げ方法を学びました。小さな力で大きいものを引っ張り上げる方法で、要救助者の引き上げ時に利用します。
⑦レスキュー中
SL林田から説明を受け実践しましたが何度やっても成功しないまま、日が暮れてきたので訓練は打ち切りにし撤収となりました。倍力システムはカスタマイズによって何倍もの重さのものをひきあげることができます。ただし理論を理解しないと、再現は難しいということを体感しました。ロープワークは一回で身に着けるのは難しいので、体が覚えるまでおうちで要復習です。
(白石未希 記)