東京スペレオクラブ主催の青岩鍾乳洞ケイビングに参加

2004年11月27日(日)、山梨県北都留郡丹波山村の青岩鍾乳洞で行われた東京スペレオクラブ主催の忘年ケイビングに参加した。東スペの参加者は引率3名、その他10名ぐらい。PCCからは小堀と村山が参加した。天気は快晴。
 鳩ノ巣駅近くの町営駐車場に7時半集合。ここで現地に向かう車を少なくするため乗換えて、各車を満員にして8時出発。引率は山西さん、小池さん、湊さん。
 お祭から後山林道に入り終点まで。かなり悪い道だが9:10終点着。終点付近の道路わきには雲取山登山者の車がたくさん駐車している。特に駐車場らしきものはなく適当に道路わきに車を停めてある。
 ここから三条の湯まで良く整備された登山道を登る。30分で三条の湯についた。ここで引率者が青岩鍾乳洞の鍵を借りる。三条の湯は入り口が山側になっていた。以前来たときは谷側だったはずだが。付近の山の斜面は白樺が生え美しい。
 10:20、いよいよ青岩鍾乳洞目指して出発。雲取コースと分かれるところまで30分ぐらい急坂が続く。ここから道は水平になり、温かい日差しの中を落ち葉を踏んで行く。青岩谷を挟んだ対岸に石灰岩の尖塔を望むあたりから急激に下ると岩壁の下をトラバースする地点に達する。安全のため引率者がロープを張る。雲取分岐からの道はおおむね良く踏まれているので迷うところはない。
 11:40、青岩鍾乳洞着。洞口の少し手前の小さな平地で昼食。でも、これだけの人数になると小さな平地は満員。ここでケイビングスーツに着替え、12:20いよいよ入洞開始。しばらくは、中腰で進むような狭い洞が続く。洞底に水がたまっているので体をぬらさないよう踏ん張るしかない。天井近くに昔の水流面を示す棚がある。今は棚を削って中腰で歩けるが、最初に入った人はここを匍匐前進したのだろうか。木槌でたたくとボンボンと音がする鍾乳石もある。
 12:50、大広間着。ここから奥は川が流れているので、この水が途中から地下にもぐって外に出るのであろう。鉄梯子で上層に上がり、上層を進む。このあたりから純白な鍾乳石になる。上層といっても下層とつながった狭い隙間なので、両岸に足をかけてトラバースしてゆく。誰も「怖い」と言い出すものはいない。みな岩場を楽しんでいるようだ。
 3mほどの小滝を登るところでは水流面まで降りる。いつか見たような記憶がする。そうだ、まだ独身だった頃もぐったときは、下層の水流面を四つんばいで進んだのだ。えらく狭い穴で全身濡れたという記憶がある。ここは上層を選ぶべきだった。
 13:40、大滝着。高さ20mほどの滝がドーと音を立てて落ちている。滝のしぶきでホール全体がミスト状。カメラを出してもレンズが濡れてしまい、ぼけた写真しかとれない。早々に青岩氷河への通路に進む。だんだんと純白な鍾乳石のオンパレードになり見ごたえがある。所々で下層の水流も見える。
 14:00、青岩氷河着。純白なムーンミルクが傾斜45度ほどの基岩の斜面を覆い、それはそれは見事な氷河になっている。この眺めだけでも、わざわざ青岩に来る価値がある。ここで全員そろって記念写真を撮り、次にメルヘンランドに進む。
 通路はますます白一色。大広間から奥は全く泥がない。したがって、長靴も滑らない。鍾乳石やフローストーンの流れた壁を快適に登ってゆくと、天井の高い空間が開け、そこがメルヘンランド。美しい。
 14:20、メルヘンランドを思う存分堪能して、いよいよ帰路についた。適当に降りたら水流まで足が届かない壁にでてしまったので、また上まで登ってやり直し。みな、それぞれのルートで水流に戻った。大広間で集合してから出口に向かう。
 15:10、青岩鍾乳洞出口。その階段でまた記念撮影。これだけの人数を入れるとなると撮影者は崖の端に立たなければならない。見ていてハラハラする。昼食を食べた小さな平地でケイビング装備を解き、あとは早い者順に山道を下った。引率者が殿で確認。
 16:10、三条の湯着。もうかなり薄暗くなっていた。小屋の煙突から立ち上る薪の煙がいい雰囲気をだしていた。鍵を返している間に、当方は寸暇を惜しんで、湯小屋の観察と撮影。秘湯に入る会の会員としては見落とせない。皆にやや遅れて、駐車場への道を駆け下りる。道は良く整備されているので、もう真っ暗に近いが特に危険はない。10分ほどで追いついた。
 17:20、駐車場発。すこし下ったところで一台が脱輪した。もう一台で引っ張って事なきを得た。氷川の「もえぎの湯」に寄り、鳩ノ巣の町営駐車場には20:00ごろ戻った。
 夜は、鳩ノ巣バンガローで、東スペの忘年会に参加した。留守番部隊が豪華な食事を作ってくれていた。どこかの穴で会った面々が大勢いた。後藤さん、山西さん、小池さん等がこの夏に行ったフランスのなんとかいう竪穴の記録ビデオを上映してくれた。深さは1000mとのことで、洞内5泊、頭から滝のシャワーをかぶって突破、激流を流されながら横断と、なかなか迫力があった。BGがうるさ過ぎるのが玉に瑕だ。
(小堀 記)