1994年11月3日(木)、埼玉県秩父郡大滝村(現秩父市)中津川支流石舟沢の石舟沢鍾乳洞群で第3次探検ケイビングを行う。参加者は芦田、濱田の2名。
まず、今回の目的である石舟沢の水穴の第2洞口であるが、ディギングするまでもなく、入洞することができた。狭洞部を抜けると、意外に広く、水流も多いので、これはけっこう続くかなという雰囲気だった。しかし、水流部はサイフォンとなってしまい、上層のバイパスルートは少し行くと徐々に狭くなり、とうとうヘルメットを取らないと通れない狭洞となる。
そこを抜けて小ホールにたどり着くと、水流部と合流するが、その先で再びサイフォンとなってしまい、それ以上は入洞できなかった。全長にして約35mくらい。ともかく典型的な秩父穴だった。「まあ、新洞には入れたからいいか!」というところである。
その後、洞窟探しを行い、石舟沢鍾乳洞の第2洞口がある作業道の上のほうで、岩が詰まった洞口を発見し、ディギングして入洞したが、5mほどで行き止まりだった。せっかくディギングしてまで入った穴なので、『石舟沢の小穴』と命名した。
さらに石舟沢鍾乳洞付近から下流に向かって続く右岸上部に連なる石灰岩壁沿いをずっと探索したが、小さい湧出口を発見しただけで、洞窟は発見できなかった。
さらに石舟沢のとなりの藤十郎沢の探索も行う。巨大石灰岩の転石までは確認したが、石灰岩壁までは確認できなかった。帰宅して、地質図を確認したところ、もう少し上流まで行けば、石灰岩地帯にたどり着けたことが判明したが、このときは時間切れで、そこまで行けなかった。今後の課題である。
(芦田 記)