●著者
和田慎二
(わだしんじ)
●出版社
株式会社 白泉社
花とゆめコミックス
●判型
新書
●定価
本体379円+税
●発行日
1992年3月25日
●ISBNコード
4-592-12891-5
●お薦め度
★★
●入手困難度
★★
●内容
社長令嬢である本条亜里沙は会社乗っ取りの陰謀に巻きこまれる。両親を殺されたうえ、自らも3人の友人の策略にはまり、吐竜窟という洞穴に閉じこめられてしまう。しかし、その洞穴には先住(?)遭難者がいた。考古学者の老夫婦で、遺跡の調査中に罠に落ちて、12年も洞穴に閉じこめられていたという。洞穴内にはヒカリゴケの明かりがあり、地下川には白い魚が生息していて食料となる。3人の洞内生活は数年続くが、老夫婦が相次いで亡くなり、独りぼっちになった亜里沙は復讐心を胸に吐竜窟からの脱出に挑む。ヒントは白いサンショウウオの中に1匹だけまぎれこんでくる黒いサンショウウオだった。それは明らかに洞内外を行き来していた。そして、ついに吐竜窟からの脱出を果たした亜里沙は髪が銀色になっていることに気づく。そして、華麗なる復讐が開始される……。
ストーリー自体は荒唐無稽だが、吐竜窟という洞穴の名称やサンショウウオの設定がなかなか凝っていて洞穴ものとしてポイントが高い。
なお、この作品は白泉社版以外にも何社かから出版されているので比較的入手しやすいと思われる。