1983年1月30日(日)、東京都西多摩郡奥多摩町川乗谷のちょうちん穴第一洞、ちょうちん穴第二洞、聖穴で練習ケイビングを行なう。また、川乗谷逆川で洞窟探索を行なう。参加者は芦田、石山、斉藤、白幡、廣瀬、細山、渡辺の7名。
今回も先発組(芦田、石山、斉藤、白幡、廣瀬)と後発組(細山、渡辺)に分かれて出かけた。先発組は後発組より2時間早く現地に到着して、9:30ごろから、ちょうちん穴第一洞、第二洞のある尾根を中心に、その南側を流れている逆川沿いやその上流にある岩場付近で洞窟探索を行なった。約2時間ほど洞窟探索を行なったが、この努力は報われなかった。山の中には(とくに北斜面)積雪や氷結があり、思うように洞窟探索が行なえなかったからである。
11:30、後発組と合流。昼食後、ちょうちん穴第二洞に入洞する。今回は先の倉沢谷洞窟探索で見つけた新洞(倉沢のもぐら穴)での経験を活かし、小さなシャベルを準備していった。洞内で、半分、泥で埋まった支洞を掘りながら進むと、小さいながらも鍾乳石がいくつかあった。
ひととおり、ちょうちん穴第二洞を回ってから、前回の探検の時に発見したちょうちん穴第一洞への連絡支洞を通って、第一洞へ向かった。連結支洞から抜けた場所は第一洞の一番底で、そこから迷路部に通じる支洞まで斜面を登り、迷路部に入った。この付近は非常に複雑に入り組んでいて、あちらこちらに支洞が分岐していた。
そのうちの1本から風が吹き出していたので、再びシャベルで掘りながら進んだ。6mほど掘り進むと、大きな空間に出て、「新洞発見か!」と思われたが、よく見ると、主洞部分の包丁岩の底にはいでていた。再び、迷路部へ戻り、最奥部に向かった。一番奥のホールには1981年5月に入洞した時の記念プレートが残っていた。
16:00にちょうちん穴第一洞の洞口から出洞。その後、聖穴にも少しだけ入洞して、帰途についた。
(芦田 記)
※「ケイビング 入門とガイド」では第1洞と第2洞、第1洞口と第2洞口が逆になっている。詳細はケイビングジャーナル第73号「東京都西多摩郡奥多摩町川苔谷「ちょうちん穴」の呼称」を参照のこと。なお、このページでは正しい表記に修正してある。