カルスト・フェスティバル2000苅田 (日本洞窟学会第26回大会「苅田町大会」) プレ巡検に参加

 2000年8月22日(火)~24日(木)、福岡県京都郡苅田町で開催されたカルスト・フェスティバル2000苅田(日本洞窟学会第26回大会「苅田町大会」)のプレ巡検に参加した。プレ巡検の洞窟地質学・地形学にPCCからは小野、小堀、佐藤の3名が参加した。参加申し込みを事前に打ち合わせたわけではなかったが、偶然にも3人とも同じ講習を希望し受けることになった。
 22日夜は、戸早学園にて講師の浦田健作さんから平尾台の地形、芳ヶ谷~千佛洞のケイブシステム等についての説明がありこの日は終了。
 翌日23日朝、佐藤も戸早学園に無事到着。最初に開館したばかりの「平尾台自然観察センター」へ車で移動し、平尾台の模型で地形・地質の説明を受け今回行く場所の概要を把握する。
 その後ドリーネのエノハ淵に行き、帰水、トゥファ鍾乳石を観察した。次に目白洞の観光部分のみを見学、説明を受けた後出洞し昼食をとる。
 昼食後は芳ヶ谷ヘ向かい、第1、2洞を周った。第1洞は規模が小さいものの光鍾乳石があり、過去の洞口の方向など興味深い説明があった。また第2洞は水の吸い込み穴となっており、中は狭谷状の水穴であったが今回は水量が少なく、さほど濡れずに楽しむことができた。
 出洞後戸早学園に帰り、夜 ミーティングを行う。
 最終日の24日は芳ヶ谷第第3洞、千佛洞を見学。
 芳ヶ谷第3洞へは途中蜂の巣があったため、迂回を余儀なくされるも洞口まで全員無事到着した。しかし、洞内入ってすぐの狭部が蜂よりも手強く、むなしくも2名脱落。ふだんは入洞が規制されている第3洞奥に、ここまで来て入れず悔しがっていた。
 奥はかなり広い空間があり、またケイブパールや15m以上もの長さがあるベーコンなど二次生成物も数多く見所沢山の場所であったが、時間が無くなってしまいじっくりと観察することができず残念。
 出洞後は千佛洞入口の売店にて昼食。
 千佛洞では観光部分にて、水平天井、ペンダント、礫、過去に阿蘇山が噴火した時に流れ込んできた火山灰部分、またグアノによりできた燐酸塩鉱物、硫酸により溶蝕された跡などの説明を受ける。
 観光部より奥ではまた狭洞部があるために、2班に分かれて行動した。奥の小さな池の中では横海老を確認。ここではチムニー登攀、水潜りがありケイビングを十分満喫した。しかし、また時間がなくなってしまい、最後は観光部分を駆け足にて出洞する羽目になってしまう。出洞後は売店で名物のまんじゅう?を食べ、プレ巡検を終了した。
 今回のように説明を受けながらのケイビングは、ふだん地質、地形についての知識がまったくなく、チンプンカンプンなことばかり言っている我々にとって大変有意義であった。とくに水が流れやすかったり溜まりやすい場所、それにともう二次生成物のできやすい場所の説明はかなり参考になった。
 本巡検も地形・地質学を希望したが、ふだんの行いが悪いのか抽選に漏れ、佐藤のみの参加となる。また来年のケイ・フェスに期待したい。
(小野 記)