石舟沢鍾乳洞練習・体験ケイビング

1999年5月9日(日)。晴れ。埼玉県秩父郡大滝村(現秩父市)中津川支流石舟沢の石舟沢鍾乳洞で第11次練習及び体験ケイビングを行う。参加者はPCCより芦田、石母田、佐藤、鷹野の4名、ゲストとして生亀貴志氏、石橋毅氏の2名の計6名。
 4月に続き、5月も体験ケイビングを行うことになった。場所はお馴染みの石舟沢鍾乳洞である。東京方面からの集合が遅れたため、石舟沢出合いの長栄橋に全員がそろったのは10:45ごろ。11:05に車止めを出発。山道に慣れていないメンバーもいたため、石舟沢鍾乳洞に到着したのは12時前だった。
 山を登る途中でも石舟沢の水量がふだんに比べ、ずいぶん多いことが気にかかっていたが、実際に石舟沢鍾乳洞に到着してみると、第一洞口前の沢を水が大量に流れていた。通常はほとんど水が流れていない沢なので、洞内にある白龍の滝の水量が少々心配になる。
 昼食後の12:30、いつもと同じように全員が第二洞口から入洞を開始する。そして、いつもの決まった探勝ルートを巡る。途中、下層の下流水系付近で佐藤が地下川に飛び込み、元気よく泳ぐ。ついでなので、下流方面の行き先を確認してもらったところ、10mほど先で水没とのこと。
 そして、問題の白龍の滝。やはり、予想どおり、尋常ならざる水量で落水していた。芦田、生亀氏、石橋氏、鷹野の4名は滝を登り切ることができたが、石母田、佐藤の女性陣2名は滝の登攀を断念し、その場で待機することに。
 4名の男性陣は駆けるように洞奥を巡り、大急ぎで滝まで戻った。その後、体が冷えた女性陣とともに15:00に第一洞口より出洞。生亀氏が用意した温かいスープで暖をとりながら、休息をとった。そのとき、二人連れの釣り師が沢を登ってきた。さっそくPCCの活動を説明し、新洞発見につながる情報がないかとヒヤリングするが、残念なことに新情報は聞けなかった。
 さらに下山を開始した直後、石舟沢鍾乳洞を目指す男性と出会う。なんと、PCCのホームページを見て、体験ケイビングのことを知り、見に来たとのこと。男性に石舟沢鍾乳洞の第一洞口の場所と入洞の仕方を説明し、次回の体験ケイビングへの参加を約して、下山した。
 車に戻り、着替えて解散となったが、芦田が生亀氏に中津川支流神流川貫通洞の場所を教えると言ったところ、石橋氏と佐藤も見たいとのことで、車3台を連ねて、中津川林道から日窒鉱山への道を少し入る。道沿いにある岩壁下の殉職碑付近で車を駐車し、沢の対岸の河床面を見ると、中津川支流神流川貫通洞の第二洞口を望むことができる。尾根の反対側には第一洞口が開口しているはずである。測線延長約70mほどの石灰洞である。
(芦田 記)