葛生石灰洞群練習ケイビング

1998年11月1日(日)、栃木県安蘇郡葛生町の葛生石灰洞群で練習ケイビングを行う。参加者はPCCから小林、辻の2名、ゲストの千葉氏合わせて計3名。
 午前9時、東京駅集合。その後、3名で葛生方面へ向かう。
 最初の目的地は満願寺境内の3洞巡回探勝。満願寺は栃木インターから約30分ほどで到着。事前に配布されていた資料には多少濡れるが、普段着でOKとあり、ヘッドランプと雨具代わりのケービングスーツのみ持参した。
 拝観料300円を払い受付で洞窟に入る旨を伝える。
 最初に入ったのは「大日霊窟」。
 ここは奥の院下の休憩所から約100mほど登ったところで洞口は小さな小屋がある。入り口付近は問題ないが、途中から肩が通る程の狭洞になり内部はガレている。ここから登りになるが、ガレがひどいのとヘルメットを持参していなかったため、危険と判断。引き返す。
 次は「奥の院横の小穴」へ入洞。ここは休憩所のすぐ上にある。洞口4mほど壁の上にあり、階段がかけてある。階段はさびていて、非常に不安定かつ危険な物で、この洞窟の場合、階段が核心部となった。洞口から中を覗くと5mほどでプールになっており、その先は行けない。
 境内3洞巡回探勝最後は「大師霊窟」。休憩所から山に沿って道が続いている。しばらく登ると洞口着。りっぱな梯子があり、小銭が転がっている。この洞窟が3洞の中で一番規模が大きかった。中は立って歩ける。
 満願寺の境内3洞巡回を午前中に終え、駐車場で昼食。その後、水木(みずのき)鍾乳洞へ向かう。
 水木鍾乳洞は高実子集落の裏山、林道脇に洞口を開いていた。最初は洞口の位置がわからず、辻さんが集落の住民にヒアリングして確認。
 入り口から3mほど落ちこんでいるが、問題なく、内部はかなり泥が詰まっていた。二次生成物もほとんどなく、泥だらけになってお仕舞いという感じ。しかし、満願寺よりはしっかりとした鍾乳洞という印象を受けた。ここは早々に出洞。
 最後に「高松沢の穴」へ向かう。
 高松沢の穴は入門とガイドに掲載されている。洞口は林道に面しているが、車が入れる場所からどちらかと言えば、登山道のような狭い状態の場所でイメージしていた林道とは違い、多少迷った。
 洞口は結構広く、入るとくるぶしぐらいの水量の水たまりがある。そこを越えると次は40cmくらいの水深のプールになっている。最奥部には小さな石の祠があり、洞窟としての規模はあまり大きくない。最後に水の多い洞窟という順序で泥汚れも綺麗になり4時30分に出洞した。
 小規模ではあるが、1日で5洞回った葛生石灰洞群練習ケイビングだった。
(小林 記)

 

 1998年11月1日(日)、栃木県安蘇郡葛生町の葛生石灰洞群で練習ケイビングを行う。参加者はPCCから小林、辻の2名、ゲストの千葉氏合わせて計3名。
 車で家を出てすぐに資料を忘れたことに気がつくが事前資料として小林さんにFAXで前日送ってあったので「マァ小林さんが持ってくるだろうからいいだろう」っと、そのまま行く。東京駅で小林さんらを乗せ東北道をひた走る。
 計画では水木鍾乳洞→高松沢の穴→満願寺っとしていたが、高松沢で濡れるので満願寺→水木→高松沢に変更。
 栃木インターを降りると、いきなり『出流山満願寺』のでかい看板。看板に沿って行ってみると、いきなり観光地!! かなり大きなお寺で地元では有名な寺の様だ。沿道にはみやげ物屋が並び参拝者や観光客がたくさん来ていた。しかし、駐車場が狭い!! 駐車場の空き待ちに時間がかかった。
 奥の院への拝観料(本殿までは無料)を払い、イザGO!! しかし、前日送った資料、小林さんのFAXがA4型だったため、B4の原稿がA4に縮小されていて測図以外は解説文・アプローチ図が小さすぎてまったく読めず、使い物にならない!! そこで、そのまま道なりに進んで行くと奥の院の手前まで来てしまい、引き返そうっと思ったが、せっかくココまで来のだから見学することにした。
 奥の院は岩璧の中腹に開いた穴で、そこに清水寺のように張り出し舞台になっているのだが、舞台から先、穴自体には柵がしてあり、入れない。柵からのぞいて見ると目の前に巨大な鍾乳石!! さすが御神体!!
 サテ奥の院から戻って本来の道を第1目的地の「不動尊の霊窟」へ。しかし、ウチに帰ってから解ったのだが、解説文・アプローチ図がなかったため「不動尊の霊窟」っと思っていた穴は、じつは第2目的地の「大日霊窟」だった。
 さっそく不動尊っと思いこんで大日に入洞。洞内にはコンクリートの道があり、コンクリート道が終わった先は匍匐で入る狭洞で、入ってみると、その先はガレ場の斜洞で、これを登ると崩れたガレ石で狭洞部分が埋まってしまう可能性大!! 以前、聞いた芦田さんや深田さんが生き埋めになったっという所は、ここだなっと確信する。
 次に不動尊の手前だから、ここが第2目的地の「大日霊窟」だなっと思いこみ「奥の院横の小穴」へ。洞口へ登る鉄製階段は片方の足が腐って接地しておらず、人が乗ると斜めによじれ登れないので反対側の手すりにしがみついて登る、ちょっとしたスリルだ!!
 入洞し、斜洞を下ると、すぐにプール。「っん!! やけに短いなぁ!! さては今年は栃木は台風がすごかったから水没したな」っと、かってに思いこみ出洞。下りも、やはりあの腐った階段はこわい!!
 サテ第三目的地の「大師霊窟」(これは本物)。今回一連の洞窟の中で一番きれい。二次生成物も豊富でリムプールもあった。今回の目玉っと言った感じ。たしか解説文に洞内あちこちに古銭(寛永通宝)が落ちてるので探してみると面白いだろうっと書いてあったので探してみたが、見つからない!! あるのは現代通貨(1円玉・10円玉)だけ!!
 車に戻ると12時をまわっていた。やはり最初の駐車場空き待ち時間にかかったせいだ。こんな観光地とは思っていなかった!!
 車内で昼食をとりながら移動。「水木(みずのき)鍾乳洞」へ。
 洞口はいきなり3mほどのちょっと登り降りしずらい段差があり、初心者にはちょっときついかも。ゲストの千葉さんは泣きをいれていた。洞内は泥の蓄積がすごく、だいぶ長い間人が入ってないようで、足が20cmは沈みこむ。奥にはプールもあったが、「奥の院横の小穴」(この時はまだ大日だと思いこんでいた)の池がきれいだったので比較してしまい、あまり好感の持てる穴ではなかった。
 サテ最終目的地「高松沢の穴」へ。
 洞口からいきなり20cmほどの水があり、水木で靴についた泥が取れて、ちょうどいいやっと思いながら進む。しばらく行くとルートは上に登るのと水流沿いに下を行くのとの二つに別れる。『入門とガイド』の指示どおり上を行き下る。すると2方向に別れ、左は水、右は泥匍匐。どうせ最後は水なんだからと、先に汚しといてから水の方がイイやと右へ。匍匐を抜けるとプールで膝位まで水。水につかりながら反対側通り、元の所へ。そこから上に上がり下る。っん? 『入門とガイド』に書いてあった4mのチムニーは?? ひょっとしてアレ??? 水木の洞口の方がおもしろかったぞ!! っマァこんなもんかっと出洞。
 車に戻ると、予定を大幅に遅れて17時近かった。近くの温泉に行こうっと思ったが、これも道に迷い、結局温泉を見つけたのは18時。もう時間が遅いので、温泉はあきらめ家路につく。
 今回は短い洞窟ばかりではあるが5本立!! 1日に5っの洞窟に入るのは初めてだ。丸々1日目一杯遊べて、それなりに有意義だった。
(辻 記)