倉沢鍾乳洞練習ケイビング

1998年3月21日(日)、東京都西多摩郡奥多摩町倉沢の倉沢鍾乳洞で練習ケイビングを行う。参加者は芦田、杉元、野中、山西の4名。
 今回は練習ケイビングを兼ねて、倉沢鍾乳洞の第3洞口を開口するために奥の院でディギングを行う予定であった。そのため、倉沢鍾乳洞に入洞する前に芦田が倉沢のもぐら穴に行き、残置してあったディギング用の鍬を回収した。その後、鍬を携えて奥の院に向かうため、倉沢鍾乳洞本洞を馬の背まで進んだ。ここで大学の探検部と出会う。とりあえず、先に行かしてもらい、馬の背を降りて、水の落ちている狭洞クラックまで行く。ところが、そこにたどりつく前に鍬の柄が折れてしまい、使えなくなってしまう。倉沢のもぐら穴に残置しておいた間に木の柄が腐っていたらしい。
 しかたなく、その場に鍬を残置して狭洞クラックをワイヤーバシゴを使って降下する。さらにZ字の狭洞を抜けて第2下層部新洞に出る。水晶池で記念撮影後、芦田と山西の2名のみ、奥の院に向かうため、その場からチムニーで上方に向かって登る。20メートルほど登ると奥の院に出ることができる。ここは本洞と同じくらいの規模の通路があるが、行き先は大量の泥で埋没している。おそらく倉沢のもぐら穴につながっているものと推測される。
 この奥の院より上方へ向かう支洞がある。行き先は土砂で埋没しているが、その地点で外気の臭いが感じられる。おそらく地上まで5メートルはないと思える。今回、鍬の柄を馬の背下で柄を折ってしまったため、ディギング作業にはかかれなかったが、それほどの時間をかけずに開口できそうな感触を得ることができた。コンパスを使って方角を確認したところ、昔よじ登った水穴横の岩壁(クラックをチムニーであがったところ)の上方にあるガレ沢の左岸側のどこかに出る可能性が高い。
 この後、水晶池まで降りて、狭洞クラックを登って馬の背下まで戻る。そして、帰りは下層短縮ルートを通って、ひょうたん池に至り、出洞した。それから全員で倉沢のもぐら穴に移動して、内部を見学した。
(芦田 記)