豆焼沢・瀧谷洞第調査ケイビング

1994年12月9日(金)~11日(日)、埼玉県秩父郡大滝村(現秩父市)中津川支流豆焼沢で豆焼沢・瀧谷洞平成6年度第1次測量調査を行う。参加者はPCCから野中、濱田、原田の3名、コンサルティング会社から5名(地質の富樫氏、環境部の片山氏、守永氏、曽根夫妻)の計8名。
9日、パシフィックコンサルタンツ(株)の富樫氏が7:00に入山。洞窟近辺の地質調査を実施。小屋下の豆焼沢本流で水の湧き出し(これはPCCでも確認済み)を確認。また、トウの滝から小屋までの途中にある沢の10mほど上でも湧き出し(これもPCCでも確認済み)を確認する。また、その上の石灰岩壁で洞口(同じくPCCでも確認済み)も確認する。
10日、7:30。パシフィックコンサルタンツ(株)の2名(片山氏、守永氏)と曽根夫妻、PCCの3名(野中、濱田、原田)が小屋に到着。
生物班、地質班(濱田、原田を除く6名)が第1洞口より10:00に入洞。生物班は前回セットした昆虫の採集瓶を回収する。チビゴミムシ2匹が採集できた。また、メインルートの2層になっている下のルート付近に堆積しているグアノでチビゴミムシを探す。地質班の富樫氏と野中の2名は二次生成物調査のため、ホワイトプリズンに行く。そこで折れている鍾乳石を採取した。生物班は12:30に調査を終了し、そのまま出洞して下山した(Iルートごしに話したところ、4匹取れたとのこと)。地質班の2名は16:00に出洞した。
一方、探検班の濱田と原田の2名は10:00に第2洞口より入洞。前回の調査で発見したFホール新洞の探検を行う。ボルトを打ち、ワイヤーバシゴをセットすると、ちょうど洞床に着いたとのこと。洞床は膝までの泥沼状チョーク。数mで天井部が低くなるため、はって突破する。すると柔らかいチョークでできた一段のリムストーンがあり(2~3cm)、その先で、さらに下へ落ちている(4~5m)。上から見たところ、先は細くなっていて(人は入れない)、水面は濁っているために深さはわからなかったとのこと。結局、ワイヤーバシゴを降りたところから、全長約10mだったとのこと。17:00に出洞。
入洞前に8合の米を研いでいたので、翌日の朝は冷飯になってしまった(;_;) あと夜の6時過ぎで靴もつなぎも凍ってしまった。
11日、6:30起床。強風で、雁坂峠付近を見ると黒い雲! もうすぐ雨! つなぎも靴も凍ってない。昼頃の下山に予定を変更し、朝食後、富樫氏は洞外調査。PCC3名は装備洗い、掃除、シャッター修理を行う。9:30、雨が降り出す。雪にならないものの、気温がどんどん下がって凍りだす(岩がつるつるになる)。11:00に下山開始。雨の中、途中、富樫氏の確認した洞口を見に行く。洞口はでかいものの3mで小さくなってしまい、入れない。また、付近の石灰岩壁を探索し、2本確認するものの、2~3mで細くなってしまい、入れない。結局、途中で切り上げて(次回の課題!)、13:00にワサビ沢の車止めに到着。ここでも氷点下! 車のグリルガードにつららが下がっていた(;_;)
まだ帰宅するには時間が早いので、先月オープンした大滝温泉『神の湯』へ……。いやぁ~、天国! 天国! ピッカピッカできれいだし、朝0℃の水で装備を洗っていたのが遠い昔のことのように思えた。次回からも、これで決まり! 洞窟探し装備の中に風呂道具も準備しておくこと(^^;) ちなみに入浴料は600円です。

注意!
豆焼沢・瀧谷洞は、一般の方の入洞が禁止されています。

(野中 記)