豆焼沢・瀧谷洞第調査ケイビング

1994年11月12日(土)~13日(日)、埼玉県秩父郡大滝村(現秩父市)中津川支流豆焼沢で豆焼沢・瀧谷洞平成6年度第1次測量調査を行う。参加者はPCCから芦田、野中、濱田の3名、江戸川CCから石川氏、都立大の矢野氏、そして、コンサルティング会社から4名の計9名。
今回は基本的にはコンサルティング会社の人を案内するという目的で出かけたが、その目的は十分に果たせたうえに、そのついでの成果としては、当初の予想を超えるものを得ることができた。
まず、嶺鳴の間の奥の上方は九分九厘、洞窟が続いていることが判明した。今回、地球クラブの内山氏が置いていった組み立て梯子を嶺鳴の間に持ち込み、最奥部の壁に立てかけて、登れるところまで登ってみた。その結果、強力ライトで照らしてみると、それなりの大きさの溶食形態の穴が続いているのがはっきりと確認できた。おそらく獣骨ホールの対岸に開いている洞につながっているものと推測される。ただ、現状で入洞するには、やはり上の大滝ホールのようにボルトをベタ打ちしなくてはならない。
さらにFホールで新発見があった。Fホールから洞口方向に続く支洞の1つがけっこう続いていそうなことが判明した。今回はコンサルティング会社の人が一緒だったので奥をつめまなかったが、-5~-7レベルの水系沿いのルートに平行して続いている可能性が高い。-2レベルより上層では2系統の洞が平行してあるのに(例えば、上の大滝の上のルートと大斜洞など)、それ以下のレベルではないということに常々疑問を持っていたので、今回のこの発見は予想以上に重要かもしれない。
あと望みの窓であるが、あとほんの少しというところで時間切れとなり、抜けることができなかった。あと1回のディギングで突破できそうである。ともかく風が希望の窓から吹き込んできているので、ある程度続いているのではないかと予想できる。今回、作業を行った濱田によると、小さい(蚊か子蝿のような)虫が飛んでいたとのことなので、もしかすると第3洞口の発見という可能性もある。
というわけで、瀧谷洞も久しぶりに出かけてみると、次から次へと探検課題が現れて、懐の奥の深さを実感させられる。12月10日(土)~11日(日)でコンサルティング会社の人がもう1度瀧谷洞に入洞する予定なので、その機会に、これらの探検課題の内の1つくらいは片づけたいものである。
ともかく「やっぱり瀧谷洞はでかい!」というのが今の心境である。

注意!
豆焼沢・瀧谷洞は、一般の方の入洞が禁止されています。

(芦田 記)