倉沢鍾乳洞・小白竜窟探検ケイビング

1983年10月8日(土)~10日(月)、東京都西多摩郡奥多摩町倉沢の倉沢鍾乳洞で第16次探検ケイビングを行う。また、小白竜窟でも第3次探検ケイビングを行う。参加者は芦田、白幡、廣瀬、深田の4名。
 倉沢の水穴の横にテントを張って、3日間活動した。その目的は倉沢鍾乳洞の新支洞探索と小白竜窟の探検調査である。
 今回の倉沢鍾乳洞の新支洞探索では上層部へ向かうものを集中的に探した。今年の6月に発見した新支洞は下層部ともいうべきところで、ひどい泥穴であった。二次生成物もほとんど見られなかった。それで今回は上層部を目指そうということになったわけである。
 洞口から主洞半ばの柵まで間で、上に向かう支洞を徹底的に調べた結果、相当上方まで続く支洞を2本見つけた。
 1本目は主洞沿いにあり、上に行くにつれて洞壁が白くなり、二次生成物があるのではと思えるが、狭くなって通れなくなってしまう。ディギングすれば、さらに奥へ進めるかもしれない。
 2本目は旋風洞の中にあった。こちらは、それほど上まで登れなかったが、砂礫によって埋没している行き止まり付近で、空気の流れが確認できた。砂礫を排除できれば、閉鎖空間──新支洞に出ることができるかもしれない。
 10月10日(月)、3日目は小白竜窟の探検を行った。今回のディギング作業で5mほど延びたが、行き先が再び落石でふさがれていた。それの排除に時間がかかり、その奥は次回の探検ということになった。いぜん奥から風が吹き出している。
(芦田 記)